
事務代行サービスは、コストを抑えつつ事務業務を効率化する方法です。このサービスは、電話対応や経理などの専門知識を必要とする業務から、データ入力や書類整理などの基本的な事務作業まで幅広くカバーします。利用することで社内のリソースをコア業務に集中させ、生産性の向上が期待できますが、ノウハウの不足や外部との連携の難しさなどデメリットもあります。記事では、事務代行のメリット・デメリット、料金体系、おすすめの事業者を紹介しています。
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目次
事務代行の業務内容
事務代行とはその名の通り、バックオフィスの事務業務全般をアウトソースすることやそれを請け負う代行事業者のことを指します。ここでは、事務代行に依頼できる主な業務内容を専門知識が必要か否かで分けながら解説します。
専門知識が必要な内容
専門知識が必要な事務業務として、例えば経理業務があります。経理の業務内容は幅広く、中には知識がなくても作業として行える部分も少なくありません。しかし、帳簿作成や決算業務などを行う場合、簿記に関するスキルなど、より専門的な知識を使いながらの作業が必要となってきます。
電話やメールは専門知識なしで行える業務ですが、カスタマーサポートとなると少し内容が異なります。カスタマーサポートは商品・サービスを利用している顧客が困っていること・疑問点などに対応し、解決策を提示する業務です。
この業務を行うためには、商品・サービスに関する一定の知識・スキルを有していなければいけません。
すなわち、事務の中でも専門知識が必要だと言えます。その他、翻訳や法務も専門知識が必要な業務です。翻訳は翻訳を行う語学に関する深い知識・スキル、法務は法律の知識が不可欠です。
専門知識が不要な内容
前述の通り、電話やメールの対応は基本的に専門知識は不要です。顧客や取引先からの連絡の取次ぎやテンプレート的な対応であれば、ビジネスマナーの範囲で可能だからです。
ただし、事業の専門的な部分に踏み込んだ内容まで対応するとなると、ある程度特別な知識も必要かもしれません。受発注や在庫管理なども基本的な事務業務であり、特別なスキルは不要です。
データ入力はパソコンを操作するスキルが不可欠ですが、現代ではオフィス勤めをしている人のほとんどは基本的なパソコン操作は可能と考えられます。その他、名刺整理や来客対応なども専門知識なしですぐ対応できる業務です。
事務代行のメリット・デメリット
続いて、事務代行のメリット・デメリットです。事務代行は便利なサービスですが、注意したい点もあります。事務代行を検討する際、デメリットも理解しておけば、自社で代行の弱みをカバーしてうまくバランスを取りながら、より効率的にサービスを利用できるでしょう。
メリット
事務代行サービスを利用するメリットでまず挙げられるのは、事務以外の業務に注力できることです。事務をアウトソーシングすることで、自社内では事務以外の事業に集中することができます。コア的な業務に人員や時間を費やすことができれば、事業拡大や売上アップなどより生産性を高めていけるでしょう。
事務スタッフを雇用する労力・コストが省けることもメリットのひとつです。事務経験が浅い、もしくはまったくない人材を雇用した場合、事務スタッフとして戦力になるまで教育コストをかけなければいけません。
事務代行は事務を専門的に行うプロが集まっているため、手軽に短時間でクオリティの高い事務業務をこなしてもらうことができます。
その他、スポットで発生したり、特定の時期のみ業務量が増加する事務に対応しやすいことも大きな魅力と言えます。既存の人員で対応するのは厳しいものの、人員を増やすのは避けたい、そんなときに事務代行サービスを利用すれば、通常ベースを崩さずイレギュラーな業務もこなせます。
デメリット
事務代行サービスで予想されるデメリットは、事務のノウハウが自社に不足することです。事務担当者を育てたり、社内で事務をまかなうのは大変ではありますが、その分社内にノウハウをためられることはメリットと言えます。
事務代行サービスに頼りきりでは、何らかの理由で自社内で事務業務を行わなければいけなくなったときに困る可能性があります。
また、事務代行サービスは外部業者ですので、自社社員同士よりも連携に難しい部分があることもデメリットでしょう。事務業務はただ事務処理だけ行っていればよいわけでなく、他部署との連携などを密に取ることも必要です。
このようなコミュニケーションが、社内と外部ではうまくいかない可能性もあります。その他、細かい判断が必要など、デリケートな裁量が求められる部分は代行しにくいなどのデメリットも考えられます。
事務代行の料金体系
事務代行の料金体系は、主に月額制と従量課金制の2種類です。月額制は月の利用上限時間などが設定されており、月ごとに定額の料金を支払います。従量課金制は月単位ではなく、業務単位で料金が設定されているものです。
なお、定額の範囲を超えても利用することは可能ですが、定額以外の部分は高めの料金設定がなされている場合も多いため、お得に利用したいなら費用面はしっかりシミュレーションしましょう。また、業者ごとにさまざまなプランが用意されていますので、内容の比較や吟味を行うことも大切です。
事務代行のサービス
最後に、事務代行の具体的なサービスをいくつかご紹介します。事務代行の業者によって特徴や魅力はそれぞれです。自分が依頼したい業務内容と業者のカラーや得意分野はマッチするか、見極めが大切です。
女性スタッフだけの便利屋
女性スタッフのみが在籍している便利屋・何でも屋です。多様なサービスがラインナップされており、その中に電話代行や資料・書類作成代行、代筆など事務に関するサービスもあります。また、事務欠員補充などビジネスに特化したサービスもあり、女性ならではのやわらかくきめ細やかな対応が強みです。サービスの幅がとにかく広く、「こんなことは頼めるだろうか」という業務も相談しやすい雰囲気があることも魅力と言えます。
オフィスエス・アイ・ビー
小規模な事業所の事務サポートが得意な事務代行業者です。電子印鑑作成サービスや宛名印刷サービスの他、テレワークによる営業事務支援・代行サービスも展開しています。代表者自身に営業事務として働いていた豊富な経験があるため、確かなノウハウで対応してもらえるという安心感が得られます。また、個人で運営している業者ならではの柔軟で細かいサービスも魅力です。代行したい業務の規模がコンパクトな場合でも相談しやすいでしょう。
HELP YOU
さまざまな業務をオンラインでアウトソーシングできるサービスです。総務や経理、人事・採用、営業サポートなど、基本的な事務業務を網羅する幅広いサービス内容が大きな魅力です。また、オンラインですのでさまざまなコミュニケーションが円滑に進められ、スムーズに利用できることもこちらの業者の強みと言えるでしょう。また、ECサイトやマーケティングなど、事務以外の分野のビジネスサポートも用意されています。
事務代行を利用して事務業務を効率化し、自社の生産性を高めよう
事務代行は社内の事務業務をより効率的に行い、企業の生産性アップにつなげられる有益なサービスです。ただし弱点もあるため、それを理解した上で利用することも大切です。また、数ある事務代行を比較し、サービス内容を吟味して、自社と最も相性のよい業者を選ぶこともポイントと言えます。ぜひこの記事を参考にしながら、事務代行導入について具体的に検討してみてください。